◆ 母の味に戦いを挑むなかれ すっぱいおにぎりの巻
学生時代の親友のYちゃんに電話で
「今さ~、勝負食っていうことでブログ書いてるのよぉ。
なんかネタになるような話ないかなぁ……」と話した。
なんとYちゃん、お母さんに聞いてみてくれたらしい。
料理上手、ダンス好き、明るい太陽のようなラテン系のYちゃんお母さんは、
学生時代から、わたしの「あこがれ!!」だ。
「あんた……オットや彼氏に勝負してどうするの。
それって所詮、死んだら終わり。
究極の勝負食は、本気で息子に料理、これしかない」って。
(Yちゃんには、4歳違いのお兄さんがいる。
そして、小学1年生のかわいい息子もいる)
さすが、Yちゃんの母だ、筋が通ってる。
「息子よ、嫁をもらっても、変わることなかれ。
『おいしいメシ=母』の刷り込みを
小さいときから続けること、それが老婆が思う勝負食」
今回は、そのYちゃんの語りで、臨場感いっぱいにどうぞ!
うちの兄、40歳。
結婚したあとも、盆暮れには嫁をつれて、実家に帰ってくる。
そして決まって
「今日はあの(←ここが大事)肉じゃがにして」
「今日はあの(←ここ強調)ハンバーグ」
「明日はあの(←くどいけど、ここ強調)すき焼き」……。
帰ってくるたび、母の手料理をリクエスト。
横で聞く私は、「うざい男」って思うけど、
肝心の嫁はなんだかボーっと明るくて、
まったくなんとも思っていない様子。
「あの、あの、あの~な料理、私も食べたいでっす」
と、実は兄より年上の嫁。
ひとつも台所を手伝わず、楽しみにしてる。
私だったら絶対ヤだけどね。
そして、母は小躍り。
「嫁に勝ったな、って思うのよ。
友達なんかさ、息子が嫁もらったとたん、
夫婦でペアルックしたり、
妙に嫁をかばったりするから、
息子なんてもつもんじゃない、っていうけど、
ちゃんとおいしいもの食べさせておけば、
思い出してくれる。
帰ってきてくれる。
これがホントの勝負食。
あんたも将来、さみしい思いしないように、
息子にちゃんと食べさせなよ」
この正月は、兄は
「あのすっぱい鮭のおにぎりが食べたい」って言ってきた。
思えば、私も不思議だった。
うちの鮭おにぎりはずっと酢の味がした。
結婚して、鮭フレークでおにぎりを作ったけど、
ヘンに甘くて、あの味はどうしたら出せるのだろうと、思ったものだ。
母が言うには、昔は塩味の強い鮭が多く、
一度焼いてほぐしたあと、酢をふってかるく絞り、
ご飯に混ぜていたそう。
そうすることで味がまろやかになり、
すしめし風の味わいになるんだそうだ。
北陸・金沢の押し寿司文化で育った母ならではのひと手間。
「おいしいです~。わたしはいっつも、おにぎりも買っちゃってるんでぇ」
嫁は、ほおばりながら相変わらずボケていた。
が、一度も「私も真似してみますぅ」と
言ったことがない。
同じ土俵にのぼらない嫁、
ある意味、アッパレなのかも……。
今回は、圧倒的な敵を前には、防戦あるのみ。
勝てはしないけど、負けもしない、という戦い方もあるんだな……の引き分け。
次回は、4月3日(火)更新予定!
会社の先輩、お酒が強い、姉御的なハンサムウーマンに
イタリアの「マンマ」に韓国の「オモニ」。
そのかわり、1品は、自分で作りましたよ。
そんなふうに彼との距離が近づきつつも、
友人のモデルKちゃんは、料理上手! お菓子も作る。
料理ができると、どんな男も参るらしい……。

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