VS. 義母

2007年4月13日 (金)

◆ 真っ赤なチキンソテーの巻

Chicken

Chicken_icon勝負とは、自分ではのぞんでいなくても、
相手から、いきなり申し込まれることもあります。
そうなんです、「ヨメと姑」、もう、その存在そのものが、勝負的構図。

「かわいいムスコがなぜだか好きだっていう人」

「大好きな夫がやっぱり無条件でどっか甘えてる人」

そりゃ、線香花火くらいのパチパチから、
仕掛け花火、果ては、打ち上げ花火クラスまで……
火花散りますよね、広がりますよね、ちょっとした摩擦でね。

今回は編集の先輩の赤い勝負。
申し込まれた勝負、受けてたたなくては、
女が廃る(すたる)……っていうか、
ヨメの意地ですよね。

結婚して間もなくのころ。
夫の実家でお食事することに。

姑はESSEの愛読者で(もちろん、先輩はオレンジページの編集者……)、
ESSE片手に
「これ、おいしそうでしょう? 作れるわよね?」(……勝負の幕が切って落とされた!)。
めくったページには、トマトソースがとろりとかかったチキンソテー。

なーんだ、これなら楽勝! 

と、オリーブオイルでにんにくを炒めて香りを出して、
トマトの水煮缶を煮詰めて、レシピ通りの正統派のトマトソース完成。

キッチンに様子を見に来た姑。
ひとくち食べて、
「なんだかサラッとしているわねえ」
物足りないわねえ」。

と、取り出したのが片栗粉。
(とろみをつけた方が、チキンにからまると思ったんだわなぁ、お姑さん)
流行りのイタリアンは、どろーり中華のチリソースに。

もちろん、私を除く全員、なんの疑問もなく、
おいしいおいしいといって、食べたのでした。

確かな腕でジャブを繰り出すものの、
相手のジャブもしぶとく、時間切れの引き分け~!
「ヨメと姑」、引き分けなのが、家庭平和なのかも、ですね。

次回は、4月17日(火)更新予定!

2007年3月30日 (金)

◆ 母の味に戦いを挑むなかれ すっぱいおにぎりの巻

Onigiriicon_1 学生時代の親友のYちゃんに電話で
「今さ~、勝負食っていうことでブログ書いてるのよぉ。
なんかネタになるような話ないかなぁ……」と話した。

なんとYちゃん、お母さんに聞いてみてくれたらしい。
料理上手、ダンス好き、明るい太陽のようなラテン系のYちゃんお母さんは、
学生時代から、わたしの「あこがれ!!」だ。

「あんた……オットや彼氏に勝負してどうするの。
それって所詮、死んだら終わり。
究極の勝負食は、本気で息子に料理、これしかない」って。
(Yちゃんには、4歳違いのお兄さんがいる。
そして、小学1年生のかわいい息子もいる)

さすが、Yちゃんの母だ、筋が通ってる。

「息子よ、嫁をもらっても、変わることなかれ。
『おいしいメシ=母』の刷り込みを
小さいときから続けること、それが老婆が思う勝負食」

今回は、そのYちゃんの語りで、臨場感いっぱいにどうぞ!

Onigiriline

うちの兄、40歳。
結婚したあとも、盆暮れには嫁をつれて、実家に帰ってくる。

そして決まって
「今日はあの(←ここが大事)肉じゃがにして」
「今日はあの(←ここ強調)ハンバーグ」
「明日はあの(←くどいけど、ここ強調)すき焼き」……。

帰ってくるたび、母の手料理をリクエスト。

横で聞く私は、「うざい男」って思うけど、
肝心の嫁はなんだかボーっと明るくて、
まったくなんとも思っていない様子。

「あの、あの、あの~な料理、私も食べたいでっす」
と、実は兄より年上の嫁。
ひとつも台所を手伝わず、楽しみにしてる。
私だったら絶対ヤだけどね。

そして、母は小躍り。

「嫁に勝ったな、って思うのよ。
友達なんかさ、息子が嫁もらったとたん、
夫婦でペアルックしたり、
妙に嫁をかばったりするから、
息子なんてもつもんじゃない、っていうけど、
ちゃんとおいしいもの食べさせておけば、
思い出してくれる。
帰ってきてくれる。
これがホントの勝負食。

あんたも将来、さみしい思いしないように、
息子にちゃんと食べさせなよ」

この正月は、兄は
「あのすっぱい鮭のおにぎりが食べたい」って言ってきた。

思えば、私も不思議だった。
うちの鮭おにぎりはずっと酢の味がした。
結婚して、鮭フレークでおにぎりを作ったけど、
ヘンに甘くて、あの味はどうしたら出せるのだろうと、思ったものだ。

母が言うには、昔は塩味の強い鮭が多く、
一度焼いてほぐしたあと、酢をふってかるく絞り、
ご飯に混ぜていたそう。

そうすることで味がまろやかになり、
すしめし風の味わいになるんだそうだ。
北陸・金沢の押し寿司文化で育った母ならではのひと手間。

「おいしいです~。わたしはいっつも、おにぎりも買っちゃってるんでぇ」
嫁は、ほおばりながら相変わらずボケていた。

が、一度も「私も真似してみますぅ」
言ったことがない。

同じ土俵にのぼらない嫁、
ある意味、アッパレなのかも……。

今回は、圧倒的な敵を前には、防戦あるのみ。
勝てはしないけど、負けもしない、という戦い方もあるんだな……の引き分け。

Mom_onigiri_1
次回は、4月3日(火)更新予定!

2007年3月16日 (金)

◆ 鯛は魚の王様の巻

Tai イタリアの「マンマ」に韓国の「オモニ」。
おいしいものがある国は、お母さんがかっこいい!
そして、嫁にとっては、そのお義母さんは、最大のライバル……。

映画やドラマで話題のリリーフランキー著の「東京タワー」
と同じ小倉出身の夫は、
「マザコンではない」と豪語しているが、
その実、お義母さんの「白菜漬け」には、目がない。
「東京タワー」の「おかん」もぬか床を大事にしていたっけ。

うちの場合、お義母さんとは(とてもかなう相手ではないので、)
はじめから勝負するつもりはないが、
それでも……それでも……、一矢報いたいと思うのが、嫁だましい!

そんなわたしの背水の陣に近い、あの日のことをご披露。


Tai1
結婚してはじめて
九州からお義母さんが、夫の妹と来る! という日のこと。

お義母さんは、料理の仕事をしている人だから、
ハンパなものを作っても勝てない。。。

それに、オレンジページ勤務ということで、
わたしが料理が少しはできると思っている。
(編集をしてても、料理を作っている訳ではないから、
料理が上手なわけではない。
おいしい料理の先生のお料理を試食させてもらうので、
舌が肥えている、いや、からだも肥えている……)。

泊まるのは、わたしに気を遣わせると悪いという配慮で、
夫がホテルをとってくれたが、夕食は、うちでするという……。

……う~~~ん、何、作ればいいの?

お寿司をとりました。はい、店屋物でございます。
だって、江戸に来たんだから、江戸前の寿司って、いいじゃん!
と割り切りました。
へたなものを作るより、いいでしょ。
Tai2 そのかわり、1品は、自分で作りましたよ。
(1品だけだから、練習もしたし、本番に出すタイミングもはかりやすい)
茶碗蒸し

ただし、ここで、具材に「鯛の刺身」をプラス
(っていうか、えびやささみを、鯛にチェンジするのでもオッケー)
この「鯛」が、いい味&高級感を出してくれるんです。

ゆるゆるのぷるぷるの柔らかさに
鯛のうまみが、じわ~~っ!

お義母さんと夫の妹の「お!」な顔に、心でガッツポーズ★
今回は、ひねりのきいたアッパーのような鯛の一撃でKO勝ちっ。
Tai3


梅桃(ウメモモ)
オレンジページ料理編集を15年間担当。 数々のおいしい料理を作る現場を経験。 新人時代、先輩編集者に言われた 「いい男をつかまえたいなら、胃袋をつかめ」が信条。

2008年4月

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