NYにやってきた「あの人」と、買い物&料理&ホームパーティー
ニューヨークには所々、同郷の人々が集まって住む“エスニック村”みたいなエリアがあります。今回は日本からさるスペシャル・ゲストをお迎えしたので、イタリア人街まで足をのばしてみました。
リトル・イタリーというと普通はマンハッタンの南にある一隅を指すのだけれど、このごろは隣のチャイナタウンに押され、年々縮んでゆくばかり。でもマンハッタンの北にあるブロンクス地区にはまだ、イタリア系移民の暮らしに根づいたもうひとつのリトル・イタリーがあるのです。
まずは地下鉄に乗り、マンハッタンをずずいーっと北上。ブロンクス地区に入ると高架線になり、モノレール気分!? バスに乗り換えて数分、さらに歩いて数分。レンガ造りの住宅街を入ってしばらくいくと、商店街が見えてきました。
地下鉄+バスと乗り継ぎ、テクテクと歩いていくと・・・こんなお城のような建物もありました。今はカーペット屋さんのようだけれど、昔はいったい・・・?
建物の壁にバーンと「リトルイタリーへようこそ♪」の文字が。住民の誇りを感じますね
角の乾物屋(?)さんでは、木の箱いっぱいの生オリーブを売っています。これ、自分で漬けるためなのかな? 初夏になると梅干用の梅を売り出す、あの風景を思い出しますねー。隣の肉屋さんでは鶏や牛に並んでなにやら白いものが。
「なぜここに、イカが?」
と訝しく思い、よく見ると・・・そっか! トリッパ、いわゆる「はちのす(※1)」でした。でもこの白さはやっぱりイカに見えてしまう。大きな塊肉がドーンとぶらさがっているあたり、昔ながらの肉屋さんという雰囲気。
生オリーブは1パウンドが1ドル69セント。つまり、100グラム50円以下!? 安っ、というだけで買ってみたくなるこの心理はいかがなものか。
ドーンとダイナミックな肉屋の店先。ケースの右端にあるのが、問題のイカ。
数軒先にある「中央小売市場」にずんずん入ってゆきます。茶色の大きな葉っぱにタバコを巻き込んで店頭で葉巻を作っている店があったのですが、マフィア風迫力顔のおにいさんに臆してしまい、写真撮れませんでした・・・。樽をいくつも並べ、マリネしたオリーブを売っている店や、イタリア産のジャム、お茶、袋入りのビスコッティを売っている店も。しかしわたしたちは一路、市場の奥を目指す。
アーサー・アベニュー中央小売市場にて。平日の昼間なのですが、ひとりで仕入れに来ている男性も。何作るのかな
途中のお惣菜屋さんもけっこういい感じです。マリネしたイワシ、サバの油漬け・・・
それはこの市場で(というか、この界隈で)いちばん有名な店、「マイクス・デリ」。マイクというのはここの店主ミケーレ(※2)さんのアメリカ風呼び名なのですが、まあちょっとクリックしてみてください・・・イタリアン・ダンディなお父さんでしょ?
カウンターの中、そして上にズラ~リと並ぶ生ハム、サラミ、ソーセージ。なんでも試食させてくれるので、詰め物をしたペッパーを試してみました。大きなシシトウみたいな酢漬けペッパーの中には、生ハムにくるまれた棒状のチーズ。一口の中にいろんな味が潜んでいて、楽しいたのしい。
われらがスペシャル・ゲストはサンドライド・トマトを試食しています。しょっぱくてゴム製の靴底みたいな食感のサンドライド・トマトも多いけれど、ここのは柔らかく、トマトをほうばりながらも「んむん!」と満足のため息をもらしてしまうほどフレッシュな風味なのです。
この界隈でいちばん有名な店、マイクス・デリ。お惣菜の量り売りだけでなく、ハムやチーズをたっぷり挟んだサンドイッチも人気。
アーサー・アベニューの名物男、マイク(ミケーレ)さん。「俺と一緒にワイン飲んでくか?」と誘いつつ、ウインクで決めっ。
パルマ産の生ハム。これも試食しちゃいました。自然な甘みと芳香が、んんんたまりません
オリーブや野菜のピクルス、ナスを炒め煮した「カボナータ」も。
本日は生ハムとチーズを詰めたペッパー、ツナ?を詰めたペッパー、サン・ドライド・トマトその他を購入
さて、この辺で謎のスペシャル・ゲストの素性を明かしましょうか。タラララ・・・ジャーン♪ オレンジページの人気ブログ、「日めくりスパゲティ」の著者ミヤカワ嬢です! 忙しいスケジュールを縫ってニューヨークに遊びに来たミヤカワ嬢&彼女を紹介してくれた友だち「つっこ」さんこと、ちほにゃむんの3人で、イタリア食材を仕入れて味見会、という企画なのでありました。
本日の前菜です。マンジャ、マ~ンジャ、食べなはれ♪
いつも「日めくりスパゲティ」でおいしいスパゲティ開発に余念のないミヤカワ嬢。パパパッと数分で、本日のパスタできあがり!!
マイクさんのデリで作りたてのモッツァレッラ・チーズ、生ハム、アーティチョーク(※3)などを仕入れ、隣のベーカリーでしっとりしたアーモンド風味のクッキーを仕入れ、それから生パスタのお店でパスタを仕入れ・・・ほくほくした気分で家路についた私たち。買ってきた前菜をつまみつつイタリア産ワインで乾杯。そしてミヤカワ嬢の鮮やかな手さばきにて、あっというまにパスタ2種が登場! いやいや、おいしかったのなんの! どんなパスタを食べたかって? それはミヤカワ嬢に語っていただきましょう、どぞっ。
楽しき友、美味し酒、美味し麺。なーんて、飲食業界の宣伝文句みたいですが・・・友だちと食材調達&味見会っていいものですね!
(※1) 牛の第二胃のこと。そういえば日本のイタリア料理店でトマト入りの煮込みを食べたことがあります。“ふちふち”した食感(?)で美味しかった。
(※2)ついでに、ウェブサイトの「About Us」をクリックしてみてください。ちょっとスクロールすると、ミケーレ父さんの若き日のお姿が。「わずか100ドルとスーツケーツひとつ、そして端麗な容姿だけをたずさえて、故郷カラブリア地方からニューヨークに渡った」そうな。男前ぶりはいまも変わりません!?(※3)和名はチョウセンアザミ。巨大な蕾を茹でるか蒸すかして食べます。まずはガクの下1/3部分についた柔らかい部分をこそげるようにして食べ、花心のケバケバ(チョークと呼ばれる。ちなみに“息が詰まる”という意味の動詞と同じスペル!)を取り除いて、芯の部分も食べます。ちょっと面倒くさいけど、アスパラガスに似た独特の風味でおいしい! 芯のところだけマリネした瓶詰も売っています。
★次回の更新は11月2日(金)です!










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