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2007年10月 5日 (金)

北フランスのおやつ、ファー・ブルトン

秋といえば旅。ちなみに、夏といえば海。
なのになのにワタシ、今年の夏は日帰りでビーチさえ行けなかった!! うぅぉぉぉ~んん(号泣)

し、失礼しました・・・。
気を取り直して、今日はちょっとニューヨークから離れ、ヴァーチャル秋の旅に出たいと思います。行き先は北フランス、ブルターニュ地方♪

ブルターニュを旅したのは、2年前の秋でした。それはちょうど、夏の残照が秋の陽射しに変わる頃。パリから特急電車TGV(※1)に乗り換え、途中のレンヌ駅でローカル電車に乗り換えて約2時間半・・・石造りの城壁に囲まれた町、サン・マロで数日をすごしました。

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世界一速い特急電車TGV(テジュヴェ、と読みます)。揺れも少ないし、快適♪

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12世紀ごろ造られたというサン・マロの城壁。第二次世界大戦のとき、爆撃で破壊されたものの、市民が石を拾って持ち寄り再構築したそうです。

ブルターニュ名物の味といえば、まずはクレープガレットとも呼ばれる)。定番は、そば粉で作ったクレープに卵とチーズを落としたもの。お伴は林檎で作った発泡酒、シードルを、陶器の鉢でいただきます。フランスって“ワインの国”というイメージだけれど、北フランスのブルターニュとノルマンディーは気候のせいもあって葡萄よりも林檎のほうがよく育つみたい。そういえばサン・マロに行くローカル線の近辺にも、林檎の果樹園がいっぱいありました。 サン・マロに人が住みはじめたのは6世紀ごろ、城壁は12世紀ごろに造られたそうです。自動車が登場するはるか前に造られただけあって、城壁の中ではだんだん細くなっていく道や階段がいっぱい。石畳の迷路を歩いていくうち、ふと目の前の城壁の向こうに海が広がっていたりします。

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こんな石畳の道とか、

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階段があったりして・・・城壁の中は迷路のよう。

サン・マロ湾の向こうは英仏海峡、北の海。でもこのあたりはエメラルド海岸との異名どおり、トロンと優しい翡翠色をしていて、女性的、母なるものを感じさせる海なのです。この海水から採れるおいしい塩を使った塩バターキャラメルも名物のひとつ。普段はキャンディ類をほとんど口にしない私なのですが、これはおいしかった~。

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エメラルド海岸の異名をとる、優しくて穏やかな表情の海。

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海水がほんとうに翡翠色をしているのでビックリ! 向こう側に見えるのはサン・マロの隣町、ディナール。

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サン・マロの隣町ディナールのカフェで出会った、おじさんとワンコ。「お行儀がいいだろ」とおじさんは自慢げでした。

ブルターニュの名物おやつといえば、バターたっぷりのビスケット(これもガレットと呼ばれる)や、サクサクしたクロワッサンみたいな生地にキャラメルをからめたクイニーアマンがあります。でも、私にとって特にうれしかったのは本場のファー・ブルトンに会えたこと! 卵とミルクで作るプディングの一種とも言えるこのお菓子、カスタードクリーム好きにはたまりませんっ。

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こちらはパリに戻ってからブーランジェ(パン屋さん)で買った、ファー・ブルトン。けっこう大きめだったけど、熱々のカフェオレをお伴にペロリ!

旅から帰ってからもまた味わいたくて、レシピを調べて作ってみました。材料を混ぜて焼くだけなので手軽だし、焼いているうちにプーッとふくれるのを見守るのも楽しい。ちょっぴり風が冷たくなってきたなと思ったら、オーブンを温めて作ってみてくださいね☆

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卵、ミルク、砂糖・・・ファー・ブルトンって、いつも家にある材料でできるんです

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焼くとふくらむので、生地は型の高さ半分くらいまで入れるのがいいみたい。

<ファー・ブルトンの作り方>  
 1.オーブンを190℃に温めておく。1.4リットル入りの耐熱容器(※2)にバターを塗っておく。
 2.卵2コと砂糖(※3)70グラム、塩ひとつまみをボールに入れ、泡立て器で混ぜる。
 3.薄力粉70グラムをふるいながら加え、よく混ぜる。
 4.ミルク400ccを少しずつ加え、混ぜる。
 5.溶かしバター(有塩でも無塩でもよい)15グラムとバニラエッセンス小さじ1/2も加え、混ぜる。
 6.生地を型に流し入れ(焼いているうちにふくれるので、生地が型の高さ半分になるくらいがちょうどいい)、温めておいたオー ブンで45~60分焼く。焼き上がりを確かめるには、ぷーっとふくらんで表面がきつね色になったら竹串をさしてみる。竹串に なにもついてこなかったらできあがり。 保存は冷蔵庫で。

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ほらほらっ、ふくれてきました!

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焼き上がりはこんな顔。プーッとふくれたのがみるみる落ち着いてゆきます

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こちらは、いちじく入りバージョン。生のいちじくを四つ割りにしてのせてみました。プルーンやレーズンを入れたり、林檎をフライパンでソテーして入れてもおいしいのだそう(今度試してみようっと)。

(※1)Train a grand vitesse、直訳すると「超特急電車」。フランス版新幹線・・・というか、いまでは新幹線を通り越して世界最速の電車だそうです。時間通りに運行するし、清潔だし、揺れないし、快適♪  http://www.tgv.com/
(※2) これはパイ皿やグラタン皿、スフレ皿でも。私は16センチの底が抜けないケーキ型をふたつ使いました。生地が型の高さ半分になるような耐熱容器であれば、どんな型でも大丈夫です。
(※3)ざらめ以外ならどんな砂糖でもいいのですが、きび砂糖や三温糖を使うと優しい味に♪

 

★次回の更新は10月12日(金)です! 

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コメント

これはおいしそうですね!
乳製品を食べられない私としては作るだけなんですけど(泣)
(ある日突然、
ひど~い腹痛の後、
乳糖不耐性になってしまったのです!)

フルーツ入りのは、
私が家で作る簡単アップルケーキと良く似ていますね。

庭ふくろうさん、こんにちは。ファー、おいしいですよぅ〜。豆乳で作ってみては? あるいは、乳糖が入ってないミルクとか。ニューヨークはまだ日中は暑いのですが、夜は軽いブランケットがほしい時節になってきました。カナダはもうけっこう冷えるのでは? オーブンお菓子が楽しい季節ですよね!

やっぱり歴史のある国は素敵〜。(ずっとアメリカにいると、たまにそう思ってしまうのです。) フランスの石造りの城壁の街、石畳の写真から、昔の『薔薇の名前』という映画なんて思い出してしまいました。でもあれはイタリアだった、たしか監督はフランス人だったかな? 私はお菓子はほとんど作らないのですが、このファーはかなりそそられます。フラン好き、カスタードクリーム好きなので挑戦したい!料理はたいてい目分量なので、まず秤を買わないとだめかも?

Yokoさん、こんにちはー。
うんうん、石畳の街。フランスの田舎は、電車の窓から見るだけでも感動でした! ニューヨークもところどころ古くて素敵な建物があるのに、その隣にドカッと四角い箱が建っていたりすると「もったいないなあ」と思いますよね。

ファー、ぜひお試しを! 週末にケーキを焼いたので、ついでにお砂糖&粉の量をはかってみました。
小麦粉70グラムは大さじ(すりきり)7杯。砂糖はしっとり加減によって変わると思いますが、ライトブラウンシュガーは70グラム=1/3カップでした。Enjoy~

葉さん、わざわざ分量はかってくださってありがとう!!早速この週末に作ってみましたよ〜。ほんとに手軽にできちゃってびっくり、おいしくできました!プディングに近い仕上がりでしたが、しっかりカスタードの味がして、秋の午後のお茶の時間を楽しめました。にっこり。新しい習い事とか(チェロも素敵ですね〜)、オーブンの料理とか、お家時間が楽しい季節になってきましたね。

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プロフィール

渡辺葉
渡辺 葉(わたなべ よう)
翻訳家・エッセイスト。慶応大学卒業後、カリフォルニア大学サンタ・クルーズ校への留学を経て女優を志す。95年からニューヨークで暮らし始め、舞台女優として活動。現在はエッセイの執筆や料理本の翻訳などを手がける。料理とダンスが大好きな、好奇心旺盛な女性です。
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