« ニホンのゴハン。 | トップページ | 地下鉄でゆく小さな外国、ロシア編 »

2008年1月25日 (金)

寒い週末の、あったか♪グリューヴァイン

3309

    すっかり葉が落ちた樹の梢に、月がかかる。

 このところ、ニューヨークはぐっと冷えています。日が落ちると空気が冷たくなっていくのが、窓を通してもわかるくらい。外出にはブーツ+長靴下、裏打ちのついた手袋、そして帽子は欠かせないし、外に出ている鼻や耳がピリピリ痛い日もあるんですよー。

 空気がカキーンッと冷えた週末、友人のさとみちゃん&アンディ君を訪ねてブルックリンに行ってきました。今日の趣向は、 「冬を楽しんじゃおう!」
 まずは彼らのアパートのお向かいにあるプロスペクトパークを散歩。裸になった樹の梢の向こうに、レモン型の月が浮かんでいます。

3310

冷たーい風ぴゅーぴゅーの中でも、サッカーをしている人たちがいました

3311

池は端っこからシャリシャリと凍りはじめて・・・

3312

奥では(見えるかな?)アヒルたちの群。身体は脂肪や羽毛があるけど、足&水かきは冷たくないのかな?

 しかしっ。風がピューッと吹くとやはり寒い! 
 「ばだがぼげぞぶー(鼻がもげそうー)」と叫びつつ小走りになるも、身を隠す場所などなく、寒風に晒されて「ひー」と悲鳴を上げてしまう軟弱なワタクシ・・・。
 「ぼ、ぼうがえどうー(も、もう帰ろう)」 池をぐるっと一回りして、アパートに戻ることにしました。

3313

冬の風景の中で、鮮やかな赤がうれしい。さあ、おうちに帰って暖まろう!

 正面玄関の鍵を開けるのももどかしく、中に一歩入ると。ニューヨークでは建物ごとヒーティングされているので、ほっと暖かい。零下の空気にぎゅっとちぢこまっていた身体がほーっとほぐれていくようです。
 「細胞がふわーっと開くような気がするね」と、さっきまで悲鳴を上げていたのも忘れていい気分。
 「でも、寒いのも気が引き締まっていいものだよね」
 確かにこれくらい寒い日がないと、ニューヨークの冬らしい気がしないという気もします。肌にもなんだかよさそうな・・・(日本でも北陸や東北地方の人の肌はきれいですもんね)。

 さて、ここからが今日のメインイベント♪ スパイスを入れて温めた熱々のワイン、グリューヴァインを飲んじゃうのだっ。フランスではヴァン・ショーと呼ばれるもので、ヨーロッパでは各地で飲まれているみたいですね。

3317_2

スパイスを入れて温めたワインはヨーロッパのいろいろな国で飲まれているようです。今日はフランスワインで作るから、「ヴァン・ショー」って呼ぶべきなのかしら

3321

「こんな感じかしら~ん」とさとみちゃん。お料理上手の手つきを見ていると安心しますね♪

 私は1年ちょっと前、チェコ共和国のプラハを旅したとき、(チェコ語では何というのか忘れたが・・・)外の屋台で売っている温かいワインに、ずいぶんお世話になりました。
 11月のプラハは来る日も零下。雪がちらついたりしてずいぶん寒かったのですが、ホテルに閉じこもるのは嫌だったのでひとりせっせと歩き回っていたのです。石畳を敷き詰めた旧市街にはいくつか屋台が出ていて、甘い熱々のワインとか、しっかりした味のソーセージを挟んだホットドッグ(←アメリカのヘナチョコ・ソーセージよりも何倍もおいしかった!)とか、おいしかったなあ。あと、円筒上になっていてパイ生地とシュー生地の中間みたいなカシュカシュした食感のお菓子もあって、あれもおいしかった。もっかい食べたいなあ・・・

 

1500

チェコの首都プラハの旧市街にあるティーン聖堂

1502

広場の屋台では熱いワインやホットドッグ、中が空洞のおもしろいお菓子を売っている。

1501

チェコ版グリューヴァイン(←チェコ語ではなんというのかしら)。安くて暖かくておいしい!!

 話がそれましたが、さとみ家のグリューヴァイン。さとみちゃんはフランスのワインをニューヨークのレストランやホテルに卸す仕事をしているので、今日のワインはブルゴーニュ産の赤がベース。甘いにおいが漂ってきます。  「できたよー」  寒い日に温かい飲み物をだれかが作ってくれるのって、なんて、なんて幸せなんだろう!! シナモンとクローブの香りが立ちのぼり、ふうふういいながら飲むと身体が「おお!」とヨロコビに震えます♪  グリューヴァインのお伴は、アンディ君のお母様がクリスマスにくれたというチーズいろいろ。ニューヨーク州北部の牧場で作ったもので、これがまた熱くて甘いワインと合うんだわ~。

3323

できたできた! 熱々のグリューヴァイン(ヴァン・ショー)からはぷ~んとよい香りが立ち上る。

3325

地元の牧場で採れた乳で作った、いろんな顔のチーズたち。どれもちょっとずつ違う味で、おいしいのです

3319

熱々ワイン+チーズのあとはお鍋をつついて、そのあとはこんなデザートも。どーん!とアメリカンサイズのケーキたちですが、味はなかなか♪

 あまりにおいしかったので、レシピをもらってきました。今度、自分でも作ってみようっと。

<グリューヴァインの作り方>

  
• 赤ワイン ボトル1本  
  • シナモンスティック 1本
  • スパイス入りのティーバッグ
(※) 1袋
  • クローブ 1個
  • グラニュー糖 大さじ4杯


 上記の材料をすべて、大きめの片手鍋に入れて弱火にかける。ワインが沸騰しないよう気をつけること。砂糖がすっかり溶けたら、あるいは木じゃくしをワインに入れて引き上げたとき湯気が出たら、できあがり。アルザス地方では、赤でなく白ワインで作ることもあるみたいですよ。

 まだまだ寒い日が続きますが、みなさんもどうぞお気をつけて暖かくおすごしくださいね!

3331

窓の外では冬の夜が深まってゆきます。

(※)輸入食品点のお茶コーナーなどで、グリューヴァイン用のものを売っています。グリューヴァインのレシピをいろいろ調べてみたら、予めミックスしたティーバッグがなくても、シナモンやクローブ、オレンジピールを合わせて作れるみたい。

 

★次回の更新は2月1日(金)です! 

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/215387/40042792

この記事へのトラックバック一覧です: 寒い週末の、あったか♪グリューヴァイン:

コメント

お久しぶりです!卒業以来・・・
覚えてないですよね~?

たまたま 見つけて びっくりしています!
ニューヨークにいらっしゃるんですね。。。
グリューヴァイン 今度試して見ます!!!

葉さん、お久しぶりです。(以前NYフィルの記事にコメントをした、ヘナチョコバイオリニストです)
NYはまだまだ寒いですね〜、1月ですもんね。
今年は3月頃にプラハ旅行を考えています。本場のグリューヴァインを飲む前に、是非葉さんのレシピで暖まろう!と思いました。
今度またチェコ話を教えていただきたいです!

渡辺葉様
さきほど、雑誌の整理をしていたら1999年の雑誌に藤田理麻さんのコーナーがあってびっくり。
「優渥」という絵が載っていたのでさっそく切り取って壁に飾りました。
宅配業者さんの注文書を見ていたらグリューヴァインが載っていてびっくり。
さっそく注文しました。
これもちょっとした不思議体験ですよねぇ。(笑)

葉さま

素敵でございましょ、グリューヴァインって。まずは香りでうっとり、飲んでまったり。ドイツの年寄りには「おれは、これで
風邪を治すぞ」という人もいますしね、とにかく万能なんです。
グリュー(動詞はgluehen)は赤々と燃えるという意味でして、グリューヴァインと聞いただけでも気持ちがホロッと緩んで
しまいます。私の知っているレシピでは、葉さまのレシピに追加で、オレンジとレモンの輪切りを入れたりしていますが、こちらもなかなか良いですよ。
思わず調べてしまいましたが、お隣りのチェコではSvařené víno (スヴァジュネー ヴィーノ)と呼ばれるそうです。確かにチェコにはちょっぴり不思議で美味しいものが多いですよね。
次回チェコにいらっしゃる機会があれば、ぜひ渋い&美味しいもの探検隊を結成して、私もドレスデンから合流させてくださいませ。良い週末を!

だんだん寒くなってきましたね。
でも、まだまだなんですよね、たぶん。
うちの近くの公園の池が凍って、アヒル?がぺたぺた歩いてました。かわいい!
ところで、おいしそうなワインとチーズとスイーツを見ていて思い出したんですけど、
学生の頃フランスに行って、
食事の後でデザートを勧められたんですが、
「フロマージュ」というのを見て、
「あっ、チーズケーキだ」と勝手に思い込んだ私!
チーズの盛り合わせがきてしまい、青くなった経験があります。食べ切れなくて、こっそりバックに忍ばせてきちゃいました(笑)
今だったらもう少し楽しめたかも・・・
グリューヴァイン、冬ならではの楽しみですね。
さっそく試してみま~す!

失礼しました。名前を記入し忘れちゃいました。「フロマージュ」は私です。

NYも寒そうですね!
日曜日の夜にそっちに着きます。
こちらは-3~+3度くらいです。
明日から雪になるので空港へ行くのがちょっと心配です。
昨日から風邪ひきで困っているので、
このグリューヴァインを試してみたいです!!

初めまして!葉さんのエッセイの大ファンであります、azusaと申します。
以前のカフェグローブの連載が終わってから、もうどこにも葉さんのお話を読めるところはないんだろうか・・・、また1年過ぎたら再開されるだろうか・・・と、待ちこがれていましたが、今日、検索していてこちらを発見し、驚喜しているところです!!\(^O^)/

こんなに長い間知らなかったなんて!!早速今日から毎週楽しみに読ませていただきます。
あ~本当に嬉しいです。・:*:・゚★,。・:*:♪・゚☆

葉さん、コンニチハ。

ホットワイン(グリューヴァインっていうんですね)、体があったまりそうですね~

しかし

ワインもさることながら、チーズたちに目がいってしまいました!ほんとおいしそう~
日本ってチーズが高いですよね。大好きなんですが、なかなか、何か特別な日じゃないと買えないです。こんなに手作りのチーズが出てきたなんて、うらやましい~!

4中の。。。コンペイちゃんですか!? 違ったらごめんなさい・・・記憶力怪しいけど、お顔見ればぜったいわかります! グリューヴァインぜひお試しを。また遊びにいらしてくださいねー。

Rieさま、プラハですか! ワタシも一緒に行きたい~。そしてドレスデンからMatzkeさんをお呼びするの♪ なーんてね。春のプラハはきれいでしょうね。旧市街の広場でスヴァジュネー・ヴィーノ(Matzkeさんコメント参照)と、ぜひあのカシュカシュしたお菓子を召し上がってください。プラハ話またしましょう。

由宇さま
そういう「ふだんは隠れているけれど、ふと露呈するつながり」ってありますね。理麻さんの絵を見ながらグリューヴァインを飲みなさい。・・・という天のお達しにちがいありませんっ!

Matzkeさま
そういうわけで、3月はRieさんのスーツケースに入ってプラハに行きますんで、よろしくお願いします(←ワルノリ) そうか、「赤々燃える」ように暖まるワイン、ってことですね。また飲みたくなっちゃった。今度はぜったい、オレンジスライスを入れます!!
チェコ語レッスンもありがとうございました☆

ゆりりさん
ワイン&フロマージュ。ワタシも今は大好きですが、若いころは「ケーキのがずっといい!」と思っていました。いまじゃすっかり呑み助。これも大人の証!? 

庭ふくろうさま
いまごろはカナダにお戻りですね。オペラはいかがでしたか? おうちでも音楽を聴きつつ、カナダの冬を温かく乗り切って!

azusaさま。あらいらっしゃいませ~~。見つけてくださって私もうれしい! CGにもまたおじゃましたいですが、こちらオレぺでもこんなに楽しくやってますよ! おしゃべりができるのでブログは楽しいですね♪ バックナンバーもお楽しみくださいませ~

まりまりさま。
そうなの、日本に帰ると、チーズの高さにびっくりします。でも北海道のカマンベールとか、国産もおいしいですね。カマンベールをレンジでチンして野菜スティックなどにつけるのもたまりませんね~~

コメントを書く

プロフィール

渡辺葉
渡辺 葉(わたなべ よう)
翻訳家・エッセイスト。慶応大学卒業後、カリフォルニア大学サンタ・クルーズ校への留学を経て女優を志す。95年からニューヨークで暮らし始め、舞台女優として活動。現在はエッセイの執筆や料理本の翻訳などを手がける。料理とダンスが大好きな、好奇心旺盛な女性です。
ブログとあわせてチェック!
ニューヨーク地図マップ

2008年7月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

最近の記事

最近のトラックバック



●こちらもおすすめ!
 『オレンジページ』のブログ
オレンジ進行中
雑誌「オレンジページ」の編集長・杉森の日常をほぼリアルタイムで公開中!


元気が出るからだの本ブログ
編集部の元気印、ハルナ&ナナコが体当たりでお届けします!


日めくりパスタ 365日スパゲティな料理編集者がお届けするとっておきレシピブログ♪

レストランほめごろし
謎の紳士「ムッシュ江戸川橋」の、壮大な食べ歩き記録。情熱と愛情をこめて、レストラン&食をディープに語りこみます。


山本ふみこさんの家事手帖
生活のすみずみを楽しむ家事にまつわるあれこれエッセイ。


愛の勝負食
いい男をつかまえるには、胃袋をつかめ! ここぞという時の他人のおいしい武勇伝こそ、明日の勝負への布石なり。


早炊きに勝つ!
炊飯器の早炊きコースでご飯が炊けると同時に、メニュー3品を作る、日々のごはんブログ。


みんなのブログひろば
スタッフおすすめの楽しいブログ&サイトを毎週ご紹介!


オレンジページnet
『オレンジページ』に関するご意見、お問い合わせはこちら