冬の置きみやげ
先週末のニューヨークは、この冬幾度めかの雪が降りましたよ! 羽毛のような雪が朝から舞い続け、昼前には二十センチ近く積もっていました。
雪が降ると、なんだか理由もなくワクワクしますよね? もともと人なつこいニューヨーカーも、さらにおしゃべり好きになるみたい。たまたま入った店の店員さんや他のお客と
「やれやれ、大変なお天気ね!」
「見るのはきれいだけど、凍ると歩くのが怖いのよね」
なんて、話がはずんだりします。
融雪剤が撒かれていたせいもあって、日曜日には歩道はほとんど乾いていましたが、公園や木々の枝にはまだ白い毛布がふんわり。このところなかなか足を運べずにいたセントラルパークへ、久々の散歩に出かけてみました。
南北に長いセントラルパーク。5番街を下るバスに乗って東97丁目まで行き「東の草地(East Meadow)」からパークに入ると、広い草地はすっかり白一色。ソリを持った親子連れでにぎわっています。ん? なんだか見慣れない丸い形のソリもあるゾ。UFOみたいな形のそれをよく見ると・・・なんと、ごみバケツの蓋をひっくりかえした“応用ソリ”なのでした!! 普通のソリと違っていきなりクルッと回転しちゃったりするから、けっこう上級者向きかも!
「東の草地」のすぐ南にある貯水池をぐるっと半周するのが、ワタクシのいつものお散歩コースであります。全周約2.5キロだから、半周で1.3キロくらい。
ときどきふと“たっぷりの水”が見たい!という衝動にかられます。ハドソン河とか、この貯水池とか。なんでしょうね、たぷたぷと波打つ水面を見ていると「そうか、だいじょうぶだ」と安心するのです。
貯水池ではほとんど氷が融けて、水鳥たちが群れをなして集っていました。オスは青緑の派手顔、メスは茶色の地味顔のカモの夫婦や、カモたちよりひとまわり身体が大きく首も長いガチョウたち。南側にはまだ融けきっていない氷が浮き島のように浮かんでおり、カモメたちの休息場になっています。
しかし、カモとガチョウとカモメはお互いの言葉を解するんだろうか? カモとガチョウは体つきも似ているし、ある程度の友好関係はありそうです。カモメたちはちょっと「つーん」と距離を保ってる感じ。鳥界の交流関係、ちょっとのぞいてみたいぞ。
貯水池の南端から「アーサー・ロスの松林」を抜け「カメ池」や「シェイクスピアの庭」の脇をどんどん歩いてゆきます。それほど寒くもなく穏やかな日曜日だから、家族連れ、友人どうし、私みたいにひとりで散歩を楽しんでいる人もたくさん。
みなさんはひとりで歩くの好きですか?
私はけっこう、好き。といっても、こうやってセントラルパークに通うようになったのは1年半ほど前、オレゴンからニューヨークに帰ってきてからのこと。友達と来るのも楽しいけど、ひとりだと、季節のうつりかわりをじっくり味わえる気がする。潅木の枝をぴょこぴょこ移動しながらおしゃべりに忙しいスズメを眺めたり、面白い形の木の枝に見とれたり、好きなだけ好きなところで道草ができるしね。
あちこちで融けかけた雪のあいだから緑の草や苔がのぞき、木の芽はぷっくりふくらんで、少しずつ、でも確実に春のしるしが見えています。
寒いのはあいかわらず苦手だけれど、もしかしたらニューヨークに来てから少しずつ冬が好きになってきたかも。鼻が凍ってもげそうな寒さがあるからこそ、こんなふうに寒さがゆるんできた一日は本当に心が躍ります。
この雪は、もしかしたらこの冬最後の雪になるかも。冬の置き土産を楽しんでいるうちに、59丁目まで歩いちゃった。さあ、おいしいものを買って、おうちに帰ろう!!
★次回の更新は3月7日(金)です!





























































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