地下鉄に乗って異国にプチ旅行! を合い言葉に続投中の「オリエント急行プロジェクト」。これまで、中国、ロシアを“旅”してきました。元祖“オリ急”パートナーのYoshikoさんに加え、今回は友人の明代ちゃんも参加。豪華3人編成の“オリキューズ”です。勢いあまってオリエントを飛び越え、ヨーロッパの西端、ポルトガルまで足をのばしてきました☆ とはいえ、実際に行ったのはニューヨークのすぐお隣ニュージャージー州のニューアーク。マンハッタンからPATHトレインという電車で15分くらいです。
マンハッタン南、世界貿易センタービル跡から電車にのって、ニューアークへ。電車一本で行ける異国旅行のはじまり~
ニューアーク駅からすぐのフェリー通りは通称「ポルトガル・アベニュー」。イベリア半島つながりで(?)スペインの城塞みたいなお店も出てきました。
フェリー通りを歩いていったら、かわいい教会がありました。人々は日曜午後の散歩をゆっくり楽しんでいるようでした。
3階建ての小さな建物が並ぶ商店街。なんだか庶民的でいい感じです。
駅からすぐのフェリー通りをひたすら直進っ。目指すは数年前に行ったきりの店・・・名前も忘れてしまったのですが、ワタクシなぜか食べもの関係の店に関しては抜群の記憶力を持っておりまして。一度食べて「ウマイ!」と思ったら、鼻を頼りに再び探し出すことができるんですよ~。
あった!
が。
なんだかひっそりした佇まいです。気合を入れて来たわりには日曜日の午後2時すぎという妙な時間帯を選んでしまった、ちょっとお間抜けオリキューズ。外したか!?と不安になりつつ扉を開けると。いやいやなんのなんの。満員大入りではありませんか! 入り口側のバーと奥のダイニングエリアに分かれているのですが、どちらも満席。しかしめげず、通りかかったウェイター君にオリキューズ・スマイル光線を浴びせてみました。
うーむ、やはり笑顔は国境を越えますね。ウェイターのマリオ君、「僕にまかせて」と、ちょうどお勘定を終えたお客さんの席をささっと片付け、バーカウンターに座らせてくれました。
これがウワサのSeabra's Marisqueira。アレッ、閉まってる? と思ったくらい、入り口は静かだったんですが、中に一歩入ると常連さん&地元っ子で大入り満員!
「ポルトガル味紀行? それなら僕に任せて!」と頼もしいマリオ君。
楕円形の巨大なバーカウンター。週末の昼下がり、ワインやビールを飲みながらごちそうを楽しむ人々でいっぱいです。
Yoshikoさんはロゼ、そして明代ちゃんはこっくりした赤、そしてワタクシはフレッシュな飲み口の白、ヴィーノ・ヴェルデ。それぞれ好みのワインを注いでもらいメニューとにらめっこしていると、「ほらよっ」とマリオ君が何か、お皿にのせてくれました。
ポルトガル風ワインを手に、期待に胸踊らせるオリキューズ隊員。
外はカリッと揚がった衣、中はトロ~リ。おお、ポルトガル風のカニクリームコロッケではないですか。ビ・美味也!!
思わず足をばたつかせてしまうほどのおいしさです。
私たちがあまりにもコロッケに感心していたので、マリオ君はすっかり“店自慢モード”に入った模様。「ほらよっ」とポーカーフェースで出してきたのは、なにやら卵サラダのような?
「カニ入りだよ。トーストしたパンにのせて食べてごらん」
おお! カニの甘さがこれまた美味也!!
“突き出し”のカニクリームコロッケ。カリッ&トロ~リで感涙美味なり。
“突き出し・その2”はカニ入りサラダ。熱いトーストに、ひんやり&ふんわりの組み合わせが、んも~(感涙美味その2)
マリオ君のアドバイスを得て注文したのは・・・
・ガーリック風味のトリ貝(New Zealand cockles in a tangy garlic sauce)
・アレンテージョ地方の郷土料理、パンと魚介類の実だくさんスープ(Açorda de Marisco)
・こちらもアレンテージョ風、豚肉とアサリの煮込み(Carne de Porco a Alentejana)
洗面器のような鍋いっぱいのトリ貝、ぷーんとガーリックの香りがただよいます。トリ貝ってはじめて食べるのですが、ハマグリの小柄なイトコみたいな、なかなかのお味。下にたまった汁にパンを浸して食べるのがまた・・・たまらん。
ハーブ&ガーリックの香りたかいトリ貝。貝殻を手でつまんでそのまま「ちゅるん」と食べ、ワインで流し込むワケですよ。
バーの中の大きなアルミ容器に並んでいたお魚たち。マリオ君に頼んで味見させてもらいました。左はイワシ、右はシシャモ。海洋民族日本人だもの、頭からバリバリ!
ワタクシ的に一番興味があったパンと魚介類の実だくさんスープは、さらに大きめの土鍋にて登場。卵を割り入れて混ぜ、お皿によそって「主菜」として食べるそうです。むむむ。こ、これは素敵! 魚介入りクリームグラタンのよう。
豚肉とアサリの煮込みはスパイスが効いていて、これも好きな味。醤油味とはまた違った、しかし“おいしい茶色”の味です(←おでん鍋で煮込んだゆで卵とかも、“おいしい茶色”だと思う)。これ、残りをゴハンにのっけて食べてもおいしいかも。魚介の「だし」を上手に使う手法は、形は違えど「アサリのみそ汁」と同じ原理ですよね。うーむ、味わい深いぞポルトガル料理・・・。
ポルトガル南部、アルテージョ地方の郷土料理。アサリの「だし」が豚肉にしみて、野菜のピクルスの酸っぱさがアクセントに。これ、イケルよ!
土鍋にぐつぐつと煮えているのは、パンと魚介入り実だくさんのスープ。生卵を割り入れてまぜまぜして食べます
魚介入りクリームグラタンみたいで、優しく深みのあるおいしさ。
バーカウンターの中に並ぶおつまみ(見えますか?)が気になる・・・。向こう側のお客はサッカーの試合に夢中のようす。
ああ、おなかいっぱい・・・食べきれなかった分は包んでもらいました。アメリカのレストランは、こうした「お持ち帰り」が定着しているので助かります。
それでもまだ終わらないオリキューズ。何を隠そう、この店に入ったときからデザート・ケースをチェックしていたのです。全員一致で選んだフランは、正しいプリンの味♪ クレーム・ブリュレのアイスクリームもカスタード味が後を引きます。
卵たっぷりのプリン。ほんのりオレンジ風味なのは、たぶんオレンジフラワー・ウォーターを加えているのかな?
クセになるおいしさ、クレーム・ブリュレのアイスクリーム。

明代ちゃん(左)、ワタクシ(中)、Yoshikoさん(右)。酒も飯もばっちり、の万能(?)オリキューズです。
それにしても異国的なのに妙に落ち着くこの気配はなんだろう。
ポルトガル語には「サウダージ」という言葉があって、他言語に正確には訳せないほど微妙な意味合いを帯びているけれど、あえて訳せば「ちょっぴり切なくて甘い、もう帰れない過ぎし日々への想い」みたいな意味だと聞いたことがあります。ポルトガル料理は「サウダージ」な味なのかもしれない!?
今度来るときは、バーカウンターの中にあった「イワシ&シシャモの丸揚げ」や「イカのゲソ揚げ」みたいなお惣菜を小皿で頼んで、ゆっくりワインを飲みたい気がします。みなさんも機会があったら、ポルトガル“美味プチ旅行”をおすすめいたしますよ~
★次回の更新は3月21日(金)です!